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善導寺

善導寺

室町時代末期の1567(永禄10)年、筑後の善導寺の清善上人が烏丸の六角堂付近に創建。1788(天明8)年の大火で焼失後、長谷川重兵衛の寄進で現在地に再建。江戸時代末期までは摂政院、宝昌院、清香院の3塔頭を有し、大寺であったことを伺わせるが、現在は廃絶し残っていない。

貴重な石造美術品が多く、高さ1mほどの自然石に三尊の立像を半肉彫りにした釈迦三尊石仏は、鎌倉時代の造立といわれる。中央にあるのは釈迦薬師如来で清涼寺式と呼ばれる珍しいもの。
門内右にある手石燈篭は江戸時代のもので、善導寺型と呼ばれる。火袋に茶杓、炭斗、火箸、五徳などが刻まれており、茶人の間で愛玩されている。ほかにも、石燈篭にみせかけた石幢などがある。